公益財団法人 T.O環境財団

奨学生の声

先輩の声

野生の陸生哺乳類における人為起源環境汚染物質の汚染実態調査について

愛媛大学 理学部 化学科 R.S

私は環境化学の分野で、野生の陸生哺乳類における人為起源環境汚染物質の汚染実態調査を行いました。

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本研究によって、これまで着目されてこなかった組織における環境汚染物質の蓄積レベルや特異的分布が初めて明らかとなりました。さらに、一部の生物においては、環境中に残留している環境汚染物質によって、健康が脅かされている可能性が示唆されました。

研究を通して、人間活動が野生生物に及ぼす影響について学び、他の生物と共生していることに対する自覚・責任がより強く芽生えました。

奨学金によるご支援をいただいたことで、より集中して研究に取り組むことができました。心より感謝申し上げます。

新宿南口から皇居までの道路周辺生態系における放射性セシウムの蓄積について

東京農工大学 農学部 環境資源科学科 K.S

私は、環境毒性分野において、「新宿南口から皇居までの道路周辺生態系における放射性セシウムの蓄積」の研究を行いました。

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本研究では、¹³⁷Csを付着した道路脇粉塵が風や降雨の影響を受け再分配されることでホットスポットが形成される可能性を示すことができました。

奨学金のご支援があったため、集中して研究に取り組むことができました。誠にありがとうございました。

ツチトリモチ科の植物研究について

神戸大学 理学部 生物学科 D.H

私は植物生態学の分野で、ツチトリモチ科の植物の研究を行いました。

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ツチトリモチ科は他の植物に寄生し栄養を得て暮らす光合成を行わない植物です。このような寄生性の植物は生育可能な環境が限られており、絶滅危惧種に指定されているものが少なくありません。私の研究では、ツチトリモチ科の植物の受粉を媒介する生物や種子を散布する生物の調査を行いました。このような植物の繁殖において重要な段階である受粉と種子散布を助ける生物を特定することは、その植物の保全を考えるために必要です

本調査では、調査対象である植物の生育地である熊本県天草市や鹿児島県の屋久島でそれぞれ1~2週間という長期間の宿泊を伴う調査を行いました。現地で取ったデータの整理にも多くの時間がかかり、T.O環境財団さまからの奨学金のおかげで研究に多くの時間を割くことができました。誠にありがとうございました。

ヒメダカを用いた慢性毒性試験及び、化学物質が持つヒメダカへの成長影響について

愛媛大学農学部 生物環境学科 A.Y

私は、ヒメダカを用いた慢性毒性試験を行い、さまざまな化学物質が持つヒメダカへの成長影響を評価しました。

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また、毒性評価を行う際、曝露されたヒメダカの全長を定期的に測定しました。それにより、どの程度の暴露期間から毒性影響が発生し始めるのかを特定することができました。

さまざまな化学物質で試験を行った結果、化学物質ごとにおける、ヒメダカの成長に対する影響経路の違いによって、ヒメダカの成長に影響が生じ始める期間に差が生じることが判明しました。また、近年注目されている化学物質であるマイクロプラスチックが、ヒメダカの成長に慢性的な成長影響を与えることを評価することができました。

 

この試験を通じて、試験生物を用いた慢性毒性試験に対する知識・技量を高めることができました。これらの経験を今後も生かしていこうと考えています。

殻無し胚孵化装置を用いたネオニコチノイド系化学物質の鳥類初期発生毒性影響評価

愛媛大学スーパーサイエンス特別コース T.F

私は環境毒性学分野の中で、特にネオニコチノイド系化学物質のひとつであるイミダクロプリドの鳥類初期発生毒性についての研究をおこなっていました。

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ネオニコチノイド系化学物質は現在世界で最も用いられている農薬のひとつである一方でハチや哺乳類といった非標的生物への毒性影響が懸念されています。食物連鎖の高位に位置する鳥類についても毒性影響が懸念されており、これまでの研究では鳥類の初期発生段階における毒性影響についての研究はほとんどなされていませんでした。そこで私は発生段階の鳥類胚を可視化して観察することができる殻無し胚孵化装置を用いることで、鳥類胚に対するネオニコチノイド系化学物質の毒性影響を評価し、可視化した毒性影響の評価に成功しました。

私の研究では実験動物を用いた研究であったこともあり、長時間動物から離れることができない研究でした。しかし貴奨学金をいただいたことによって生活を維持しつつ研究を遂行することができました。

貴奨学金に携わった方々にはこの場ではありますが多大なる感謝を申し上げます。