公益財団法人 T.O環境財団

奨学生の声

先輩の声

In vitroバイオアッセイを用いた瀬戸内海の二枚貝におけるAhRアゴニスト活性評価と寄与物質の解析

愛媛大学理学部化学科

私は環境化学の分野で、in vitroバイオアッセイを用いて瀬戸内海の二枚貝に蓄積されたAhRアゴニストの活性評価と寄与物質の解析を行いました。

続きを読む

二枚貝を生物指標とした近年のモニタリング調査により、瀬戸内海の沿岸域は多環芳香族炭化水素(PAHs)やそのアルキル化体(アルキルPAHs)に汚染されていることが明らかとなっています。これらの物質は芳香族炭化水素受容体(AhR)のアゴニストとして作用しダイオキシン様の毒性を示すことから、沿岸生物に対する曝露影響が懸念されています。しかしながら、本研究室で以前実施した化学分析とin vitroバイオアッセイ(PAH-CALUX)による統合解析の結果、二枚貝におけるAhRアゴニストの総活性に占めるPAHsの寄与は、ほとんどの調査地点で40%以下であることが判明しました。
そこで本研究では、瀬戸内海の二枚貝から検出されたアルキルPAHsのAhRアゴニスト活性をPAH-CALUXで測定し、benzo[a]pyreneに対する比活性値(REP)を見積もることで、総活性に対する寄与物質の解析を行いました。その結果、瀬戸内海の二枚貝に蓄積したAhRアゴニストの活性を75%程度説明できました。奨学金によるご支援を頂いたことで、より集中して研究に取り組むことができました。心より感謝申し上げます。

深層学習を用いた鳥の種判別システムの開発

大阪大学工学部環境・エネルギー科

私は深層学習を用いて鳥の種判別システムを開発しました.

続きを読む

鳥類は環境変化に敏感であるため,生息地の質や環境状態を知るための重要な指標となります.そのため,鳥類のモニタリングがさかんに行われています.しかし,モニタリングでの鳥類の種の判別は,人が見たり聞いたりして判別しているため膨大な手間と時間がかかるという課題があります.このような課題を解決するために,本研究ではAI技術である深層学習を用いて鳥類の種を自動で判別するシステムを構築しました.構築したシステムによって,環境状況をいち早く把握し,効率的な保全活動を行うことにつながると考えています.T.O環境財団様からの奨学金のご支援をいただいたことにより,より集中して研究活動に取り組むことができました.心より感謝いたします.

原生動物の代謝物が細菌群集に与える影響

東京農工大学農学部環境資源科学科

私は微生物のうち原生動物と細菌について研究しております.

続きを読む

原生動物が細菌を捕食するというこ とはよく知られていますが,細菌によっては原生動物が分泌する代謝物によってむしろ増殖が促進されるとい う報告がいくつか存在しております. そのため,原生動物が細菌群集にどのようの影響を与えているのか,何の物質が影響を与えているのか,どのような細菌が影響を受けるのかというこれらの疑問に対し研究をしております.この研究は微生物の関係性を単に捕食-被食関係でとらえるのではなく,より多面的に理解することにつながります.ひいては,微生物を用いた環境浄化であるバイオレメディエーションへ貢献できると期待されます.
微生物の研究は生き物相手の研究ですので,急遽大学に行き実験したり,観察を長時間やる必要がありました.そのため,バイトのシフトを事前に出しにくく,経済的に困窮することが予測されました.しかし,本奨学金の温かいご支援により経済面で心配なく,大学での研究や授業に集中できました.本当にありがとうございました.

マルチエージェントシミュレーションを用いた地熱発電開発における社会的受容性の獲得プロセスの解明

九州大学工学部地球環境工学科

私は、地熱発電開発の推進について、社会科学的アプローチから研究を行っています。

続きを読む

日本は世界第3位の地熱資源量を保有しているにも関わらず、地熱による発電量は世界10位と遅れをとってます。いくつか理由はありますが最も大きな理由の一つは、社会的受容性です。私は、熊本県わいた地区の事例を用いて、地熱発電開発に対する社会的受容性の獲得に至るまでどのような変遷をたどったのか調べました。私の研究結果が、政府が再生可能エネルギーの普及を進めるにあたって立案する政策に影響を与えることを期待します。大学卒業後は、大学院に進学し、同じ研究手法を用いて使用電力の効率化について研究する予定です。奨学金のご支援のお陰で研究に集中して取り組むことができ、修士課程にも進学することができます。誠にありがとうございました。

環境化学分野における神経伝達物質と関連物質の高感度分析法の確立について

愛媛大学 理学部 化学科 K.O

私は環境化学の分野で神経伝達物質と関連物質の高感度分析法の確立を行いました。

続きを読む

その結果、従来の分析法と比較して感度が大幅に向上し、神経伝達物質の微量分析が可能となりました。今後大学院に進学し、確立した分析法を用いて環境汚染物質の神経系への影響評価を行いたいと考えています。

T.O環境財団様から奨学金のご支援を頂いたことで、学業に集中して励むことができました。心より感謝申し上げます。