
ティラピアS9画分を用いた医薬品の in virto代謝試験:魚類における肝代謝速度定数の解析
愛媛大学理学部理学科化学コース
私は所属する研究室で環境分析について研究しました。
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卒業研究では、ティラピアの肝臓中のS9画分を用いて、PPCPs(医薬品・パーソナルケア製品類)を暴露させ、逐次濃度を分取して測定することで、ティラピア肝臓のPPCPsに対する代謝能を評価しました。対象であるPPCPsは一般に下水処理では完全に排水から除去することが難しく、近年、低濃度ながら表流水中から検出されており、内分泌攪乱物質(いわゆる環境ホルモン)として作用するものも多いことから、それらの水生生物への影響が注目されています。本研究ではPPCPs25種をLC-MS/MSで定量しました。結果、13 種において有意な代謝が確認されました。また測定したin vitro代謝速度定数を生物濃縮係数(BCF)予測モデルの肝代謝パラメータとして適用し、予測されたBCFをin vivo試験から得られた実測の値と比較した結果、BCFの予測値は実測値の1.5-20倍程高値を示された。
結びにはなりますが、本研究をここまで行うことができたのは、本財団の奨学金によるご支援あってのことだと思います。経済面での不安がなくなったことで、その分の時間や労力を研究や勉学へと向けることができ、より一層集中してこれらに取り組むことができました。卒業後は大学院に進学し、PPCPsに関する研究を継続していこうと考えています。最後になりますが、本当にありがとうございました。
野性鳥類におけるPCBs の蓄積・代謝特性の解明と生態影響評価
愛媛大学 農学部 生物環境学科
私は、野性鳥類に蓄積するPCBsと、その代謝物であるOH-PCBsの定性・定量を行うことで、野性鳥類におけるこれらの物質の蓄積・代謝特性の解明を目指しています。
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これまでの研究で、私の所属する研究室におけるOH-PCBs分析法を確立し、トビ・アオサギ・ハシボソガラスの3種による蓄積特性の種間比較を行うことができました。大学を卒業後は同大学院に進学し、引き続き同様の研究に取り組んでいきたいと考えています。
私の研究は、試料の前処理操作に5日ほどのまとまった時間が必要となるため、アルバイトに入ることのできる日数が減ってしまうことが難点でした。今回TO環境財団様からのご支援を頂けたことで、金銭面での不安が解消され、より集中して実験に打ち込むことができました。心より感謝申し上げます。
有機構造規定剤を用いた有機−無機ハイブリッド二酸化炭素分離膜の作製
神戸大学海事科学部海洋安全システム科学科
私は材料化学の分野で、地球温暖化の原因として知られる二酸化炭素の分離膜に関する研究を行いました。
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本研究では、有機構造規定剤を用いることで高い分離性能を持つ二酸化炭素分離膜を作製することに成功しました。卒業後は同大学院に進学し、引き続き研究に励みたいと考えております。奨学金のご支援のおかげで、より集中して本研究に専念できました。心より感謝申し上げます。
ヒト線維芽細胞を用いたダイオキシン類の毒性評価
愛媛大学理学部生物学コース
私はヒト線維芽細胞を用いてダイオキシン類の毒性評価を行いました。
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ダイオキシン類の感受性には細胞差や生物種差があり、モデル生物から得たデータをヒトや野生生物に外挿することができません。このことが障害となり、ダイオキシン類の毒性評価は古くからのテーマではありますが、未だに不十分です。線維芽細胞は野生生物からでも入手可能であり、ヒトの線維芽細胞を用いた毒性評価を行うことで、鯨類などの野生生物のダイオキシン類感受性をヒトと比較することが可能となります。奨学金のご支援を頂いたことで、集中して研究を行うことが出来ました。心より感謝しております。
製錬廃液及び坑廃水中の新規浄化法の開発
九州大学工学部地球環境工学科
私は卒業論文のテーマとして、休廃止鉱山における坑廃水中のヒ素処理技術に関する研究を行いました。
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世界中に存在する鉱山開発が終了した休廃止鉱山は様々な環境問題を引き起こしますが、その中の一つにAMD(Acid mine drainage)の発生があります。AMDは鉱山開発の終了後も半永久的に発生する酸性の坑廃水であり、岩石中の様々な有害物質を溶かしだす性質を持っています。本研究では、その中でも特に人体にとって有害なヒ素に関して鉄殿物を利用した除去技術の開発を目的としました。研究の結果、鉄殿物はヒ素に対して高い吸着能を持ち、坑廃水中からヒ素の除去をすることに成功しました。
このような実験を進めていく中で多くの課題が生じ、時には結果を出すのにかなりの時間を有した時もありましたが、そのような時でもT.O環境財団様からの奨学金のおかげで研究に集中することができました。この場を借りて感謝申し上げます。
来年度からは同大学院に進学し、より一層研究活動に取り組んでいきたいと思います。