ペットフードを対象とした残留農薬の簡易一斉分析法の確立と農薬汚染実態について
愛媛大学 農学部 生物環境学科
M.S
私は、大学にて、ペットフードを対象とした残留農薬の簡易一斉分析法の確立と農薬汚染実態の解明のため、研究を行いました。
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ペットフード中の農薬分析法を開発し、実際に市販のキャットフード中の農薬を測定したところ、複数の農薬成分が検出されました。これまでペットの農薬汚染に関する研究事例はほとんどありませんでしたが、この研究によりペットフードが複数の農薬に汚染されていることを明らかとしました。
方法の開発から行う新規性の高い研究のため、とても難しく結果が出るまで時間がかかりましたが、奨学金をいただいたことにより、金銭面を心配することなく研究に集中することができました。ありがとうございました。
『東京湾沿岸域に棲息する二枚貝類および甲殻類における微量元素汚染』と『沖縄県離島沿岸域に棲息する生物における漂着ゴミ由来の微量元素汚染』の研究
東京農工大学 農学部 環境資源科学科 4年
Y.O
私は環境毒性学分野において、『東京湾沿岸域に棲息する二枚貝類および甲殻類における微量元素汚染』と『沖縄県離島沿岸域に棲息する生物における漂着ゴミ由来の微量元素汚染』の研究を行いました。
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東京湾における研究では異なる沿岸域での汚染形態の違いや今まで注目があまりされていなかった元素による汚染の可能性を示すことができました。
また、沖縄県における研究では近隣諸国からの越境漂着ゴミによる同地域に棲息する生物への微量元素汚染や島内のゴミの量が異なる地点での生物間の蓄積元素組成の違いを調べました。
多くの地点での研究を進める都合のなかで、T.O環境財団様からの奨学金は誠にありがたいご支援でした。
試料採取をはじめとした研究の準備や研究自体を円滑に進めることができましたことに深く感謝致しております。
環境計測学の分野で生物応答試験を用いた毒性同定評価に関する研究
愛媛大学 農学部 生物環境学科
Y.U
環境計測学の分野で生物応答試験を用いた毒性同定評価に関する研究を行いました。
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この研究では排水や環境水に含まれる化学物質の総合的な生態毒性を評価できる生物応答試験と、GC-MSによる一斉スクリーニング分析を行いました。これにより、試料中の毒性寄与因子の探索とその処理方法について検討、評価しました。そして本研究では、生物応答試験とスクリーニング分析の組み合わせが、排水試料等に含まれる毒性寄与因子の探索と処理評価に非常に有効であることが示されました。
この研究を通して生態リスクの評価方法について学ぶことができ、環境保全に関する知識を深められました。
社会基盤構造物の劣化診断技術の確立
大阪大学 工学部 4年
M.N
私は現在,大学にて,社会基盤構造物の劣化診断技術の確立に向けて研究しております。
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高度経済成長期に建設された社会基盤構造物は耐用年数を迎え,劣化が進行しており,人命を脅かす危険性があるためです。私はその劣化診断技術の中でも,道路橋RC床版を対象とした研究を行っております。この技術が確立されますと,地域住民が快適に安心して社会基盤構造物を利用することを可能にします。また,補修するのに最適な時期を定めることができるため,補修に伴う騒音や振動といった地域の環境問題を減少させることに加えて,補修にかかる資源の節約につながり,地球環境問題の改善につながると考えております。
奨学金のご支援があったため,不自由することなく,勉学に励むことができました。誠にありがとうございました。卒業後の進路は同大学院で引き続き,社会基盤構造物の劣化診断技術の確立を目標に研究成果を挙げたいと考えております。